▣派遣で働くと面談(顔合わせ)がある
皆さんこんにちは。 派遣社員として働くことになると、派遣先へ行く前に派遣先担当者との面談(顔合わせ)というのがあります。一般の派遣である登録型派遣であろうと、技術派遣などの正社員型派遣であろうと、面談というものは存在します。
客先常駐も派遣と同様の働き方ですので、派遣先担当者と面談をすることになります。
要は派遣先へ行く前に派遣先担当者と面談をすることによって、派遣先の業務内容などのすり合わせをするのです。
私は1年7ヶ月間技術派遣の会社に在籍をして、合計3社派遣先へ行って就業した経験がありますので、複数回面談を経験をしております。
その経験から申し上げますと、 面談と言うのはただの面接に過ぎません。
今回は、そのことについて書いていきたいと思います。
※文章で読むのが面倒だ!という方はこちらをご覧ください。
動画で同様の内容を話しております。
▣少しだけ法律について
軽く法律について書いておこうと思います。
実の所、派遣先へ行く前に派遣先担当者と面談(顔合わせ)をすることは合法です。
法的に何の問題もありません。
しかし、面接をすることは違法とされているのです。
このように労働者派遣法第26条第7項という長い名前の法律で、
「派遣労働者を目的とする行為」即ち「面接」を派遣先担当者が行うことが禁止されています。
(罰則規定に関しては明記されておりません)
この他にも
・「派遣される人を若い人に限定して!」
・「男性を派遣して!女性を派遣して!」
・「この人がいいな!この人派遣させてよ!」
・「派遣される人の履歴書頂戴!」
・「派遣される人に適性検査を実施したい!」
などといった行為が、
「派遣労働者を目的とする行為」に該当するようなので、禁止されています。
このような感じで法律が定義されていますが、
合法的な面談(顔合わせ)であろうと、違法な面接であろうと両者とも何かが決定的に異なるといった点は見受けられません。
要はどちらも同じようなもので、違いなんてないのです。
結局のところ、
派遣業界は違法な面接というものを、面談(顔合わせ)というもので誤魔化しているに過ぎないのです。
▣最初の派遣先との面談
~配属から僅か1週間で撤退~
冒頭で述べた通り、私は技術派遣の会社に1年7ヶ月在籍し、合計3社の派遣先での業務を経験しました。最初の派遣先との面談ですが、入社前に行われました。
日時は2019年2月28日。
(私は2019新卒で技術派遣の会社に入社をしております)
場所は派遣先会社の支店でした。
(実際に配属されたのはその支店とは離れた場所にある工場なのですが、面談は支店で行われました)
実際に図で表すとこんな感じです。
派遣先担当者が2名、営業が1名、そして私を含めた同期入社の人間が合計3名いるという状況でした。
面談の内容としては、それぞれ自己紹介をして、派遣先の担当者がスライドをスクリーンに写しながらの会社紹介、雑談でした。
図の左側にあるのは「スキルシート」と呼ばれるものです。
内定後暫くして人事から送付されたので、自分のスキルを記入して提出をしたのですが、まさかここで使われるとは当時は思いもしませんでした。
文系でしたので大したことは書いていませんでしたが、営業が派遣先担当者に提出をして、派遣先担当者はそれを見ながら面談をするという流れでした。
こんな感じで派遣先との面談が終了し、実際4月に入社をしてから派遣先へ配属になりましたが、
その派遣先はなんと僅か1週間で撤退になりました。
私が何かをやらかしたということではなく、
営業が嘘をついて派遣をさせていた事実が発覚した為です。
私は技術派遣の会社に営業職枠で応募をして採用をされました。
入社前の面接で人事と専務の方から
「1年目は派遣先で。2年目以降は営業でやってもらう」 と言われたので、その条件で入社をしました。
最初に派遣をされた同期入社の人間で、もう1人僕と同じ条件で入社した人間がいて、その人が一緒に派遣をされていました。
その人が派遣先への配属後、派遣先担当者に条件を言ったところ、
派遣先担当者はその条件を知らなかったという事実が判明しました。
当然派遣先担当者は「どういうことだ」と、営業や私らに説明を求められました。
派遣先担当者は 「1年ではなく10年くらいいてほしい」 と考えていたそうです。
営業の人間は 「そんなことを先方が考えているなんて知らなかった」 と言っていましたが、恐らく知っていたと思います。
営業は人を派遣させる前に、派遣先担当者と打ち合わせを行っているはずです。
それを知っていて条件の合わない人間を派遣させているのですから、詐欺も同然です。
結局話し合いの結果、派遣先から撤退してほしいとの連絡が来たので、派遣先配属から僅か1週間で撤退になってしまいました。
新卒入社して最初の派遣先です。 まさかの出来事でした。
因みに私と同じ条件で入社をした人間は、この件で怒って派遣元ごと会社を辞めていきました。
▣派遣先2社目との面談
こうして新卒で入社後、最初に派遣された会社をたった1週間で撤退になりましたが、その後撤退した4月中旬から次の派遣先が決まる5月下旬まで、待機期間が発生しました。
(登録型の派遣と違って、技術派遣や客先常駐といった正社員型の派遣では、派遣先が撤退になると待機期間が発生し、その期間は出勤しなくても給与が保証されます)
その期間中は、現場では全く役に立たない研修と称したものが行われました。
派遣会社の研修なんて、現場では全く役に立ちません。
当然派遣先の業務内容を派遣会社の営業や事務が教えることなんてできないので、派遣先業界の表面的な知識しか教育できないのです。
詳しいことは自分で勉強してね、という感じです。
技術派遣や客先常駐の会社は、求人票に「教育・研修・サポート体制充実」なんて書いてありますが、あんなのはでたらめです。 信用して入社なんてしてはいけません。
当然その期間中にも次の派遣先候補との面談が行われました。
図は実際に2社目に配属された会社との面談の様子を表したものです。
(因みにこの会社経由で他社に二重派遣されました)
↓
※二重派遣で働いていた話
日時は2019年5月17日。
場所は派遣元会社の支店でした。
派遣先担当者1人が支店に来訪され、その方と担当営業、(1社目とは別の人)そして私と1社目撤退になった同期の人間とで面談が行われました。
その際にもスキルシートが派遣先担当者に提出され、
内容としては自己紹介と雑談という感じでした。
面談中は何も違和感はなかったのですが、
面談後の出来事を振り返るとおかしいなと思うことがありました。
これは面談後、実際に営業と交わしたやり取りです。
一番左が面談後の営業とのやり取りですが、
「支店長から採用の連絡を受けたそうです。おめでとう」 との連絡が営業から来ているのですが、
本来派遣先担当者は派遣される人間を選別してはいけないはずです。
しかし、この文面からだと明らかに選別しているかの如くの書き方をしています。
そして、中央の写真が面談当日に営業と交わしたやり取りですが、
「本日は面接ですね。よろしくお願いします。」
と、違法である”面接”と連絡してきていたのは驚きです。
面談を面接と書き間違えたと思いたいのですが、恐らく無意識にやったことなのでしょう。
一番右が面談数日前のやり取りですが、 ここでは「面談」と書いてますので、本当に無意識にやったのだろうと思います。
採用の連絡を受けた後は派遣先へと配属になりました。
しかし、何より一番大変だったのは、派遣先が変わったので
入社2ヶ月に満たないにも関わらず、引っ越しが発生したことです。
引越し先は最初に配属された県の隣県だったのですが、
まさか新卒入社からたった2ヶ月で引っ越しが発生するとは思いもしませんでした。
(引っ越し代は全額会社負担でしたが...)
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余談ですが、待機期間中にもう1社面談をした会社があります。
日時は2019年の5月中旬で、場所は派遣先工場の会議スペースでした。
営業1人、私と同期2人で向かいました。
そこへ行くと担当者が2人出てきたのですが、
「こんな奴らに何ができるんだ!何ができるかが重要なのにどういうことだ!」 というような対応をされました。
派遣会社からすれば人を派遣させれば派遣料を得られるのかもしれませんが、
相手先の要望と違う人を何とか受け入れさせようとする営業の姿を見て、
当時は「大丈夫か?」と思いましたし、正直嫌な気分になりました。
今思えば完全な詐欺です。
当時営業から聞いたのは
「最初の数ヶ月は君たちの派遣料を無料にして受け入れてもらうことも考えている」 と言っていましたが、そこまでして受け入れてもらってもな...と思いました。
その派遣先担当者からは”採用の連絡”を受けたそうですが、そこへ行くことはありませんでしたけどね...
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▣派遣先3社目との面談
そうして派遣先2社目では約10ヶ月間勤務をして、ある時期に派遣先の都合で派遣先が変わることになり、次の派遣先との面談が行われました。
日時は2020年3月6日。
(まだ派遣先2社目に勤務中で、その日はたしか出勤日でしたが、現場に報告をして休みを取って行ったと思います)
場所は派遣先で勤務することになる工場の食堂でした。
(といっても次の派遣先の会社が、客先の工場に常駐して請負い業務をしている業者だった為、その工場の食堂で行われました)
図で表すとこんな感じで私と営業。
そして派遣先担当者が4人と多くいました。
まあ内容としては恒例の自己紹介を行った後、派遣先の会社が請負って作業をしているエリアを見学した、という感じです。
一番この時驚愕したのは、
営業が勝手に私の職務経歴書のようなものをこっそりと作成しており、面談当日になっていきなり派遣先の担当者全員に提出をしていたことです。
というか営業がそのような書類を持ってきていたことも知りませんでした。
その他にも、
「本人もこのようにやる気ですので」
と勝手に私がむちゃくちゃ意欲をもって面談に来たかのような言い方を営業がしました。
次の派遣歳候補なんて営業が勝手に決めており、私がその会社に行きたいなんて一言も言っていないのに、営業トークとはいえ何なんだよと当時は思いました。
まあ営業にとっては私は商品ですから、仕方がないのかもしれませんけどね...
そして面談数日後の営業とのやり取りですが
派遣先から「採用の連絡」があったそうです...
明らかに派遣先の担当者が人を選別させているような書き方...
もうこれではただの面談とか顔合わせではなく、ただの面接です。
因みにこの会社で約7ヶ月間勤務をしてから、2020年11月末で派遣元の会社ごと退職しました。
▣終わりに
このように、私の会社は派遣先担当者と面談とか顔合わせだとかと言って、面接でないかのように誤魔化すようなことをやっておりましたが、経験した私から言わせればただの面接です。立派な違法行為ですが、派遣(アウトソーシング)業界自体が法律があるようでないような無法地帯ですから、この業界ではむしろ当たり前のことなのかもしれません。
ただ、このような業界を経験した私からすれば、絶対に関わらない方がいい業界だと断言できます。
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